マラソン大会に出たい! と思っていろんなサイトやブログ、SNSなどを見た時に「?」と思う用語がでてくることがありますよね。
マラソン大会関連の用語について、特に初心者がわかりにくいと思われる用語の説明をまとめました。
Contents
マラソン大会関連の用語集
エントリー(Entry)
マラソン大会に出場するための申し込みのこと。
たいていの場合、大会ごとに申込日が決められており、その日程内で申し込みをします。当日受付可能な大会は少数派です。
出場の決定は、先着順の場合と、申し込み後に抽選で決定する場合があります。
大型大会ほど、抽選決定のケースが多いようです。
人気のある大会で先着順の場合、申し込み開始と同時に埋まってしまうケースもあります。
出たい大会が決まったら、申込日や開始時間と、先着か抽選かをチェックするのをお忘れなく!
また、インターネットでのエントリーの場合、会員登録などが必要なこともあるので、事前に準備していくとスムーズです。
受付
マラソン大会の出場に必要なゼッケンや計測チップなどを、会場で受け取る場が「受付」です。
大会当日の朝に受け付ける場合もありますが、大型の大会では、前日・前々日受付を実施するケースもあります。
特にセキュリティ制度を高めている都市型の大型大会(東京マラソン、大阪マラソンなど)は、受付は「本人確認のための場」でもあり、受付には身分証明書持参が必要なこともあります。
また「前日受付のみで、当日受付なし」のケースもあるので、大会前に資料が届いたら、必ず中身を確認し、受付日や受付時間などをチェックしましょう。
逆に、「受付なし」で、必要なゼッケンや計測チップなどは、すべて事前に郵送される大会もあります。
当日持参するだけでよいので、参加者にとってはスムーズでありがたい大会です。
エキスポ(EXPO)
東京マラソン、大阪マラソンなどの都市型の大型大会だと、前日受付の際に「エキスポ(EXPO)」と呼ばれるお祭り的な催しが開催されていることがあります。
主に大会協賛企業のブースなどが並びます。
試供品がもらえたり、限定商品が買えたり、特製のフォトブースで「大会の記録を宣言する写真」が撮れたりします。
大会前のお楽しみですが、前日にあまり歩き回ると翌日のレースに疲れが残ってしまいますので、ほどほどに!
DNS
DNSは、Did Not Startの略。
レースへの出場を取りやめる「出走棄権」のこと。
自己都合で、エントリーしていた大会自体に出ないことを言います。
DNF
DNFは、Did Not Finishの略。
「DNS」は最初から出場しないケースですが、レースをスタートした後に「途中棄権」する場合は「DNF」になります。
関門通過時間をオーバーしてしまったり、体調不良やアクシデントでリタイアする場合などが「DNF」です。
サブ3/サブ4
「サブスリー」「サブフォー」と読みます。
フルマラソンで3時間を切る記録(2時間台でゴールすること)を「サブスリー」、同じく、4時間を切る記録(3時間台でゴールすること)を「サブフォー」といいます。
「サブ3達成」「目標はサブ4」などで使います。
語源ですが、「sub」はラテン語由来の英語の接頭辞で、「下」「次」などを意味します。
ちなみに、「サブ3」を達成する市民ランナーは全体の約3%しかいないそう。「サブ3ランナー」といえば、かなりのステイタスです。
「サブ4」ランナーは、約20%ほどだそうです。
「サブ4」は多くの市民ランナーの第1目標、とも言われますが、5人に1人しか達成できないレベル、と考えると結構ハイレベルなのではないでしょうか。
さらにフルマラソン2時間台の記録になると、「サブ10」といった言葉もあります。
「サブテン」は2時間10分以内で走ること。オリンピック級の超エリートランナーですね!
※「サブ10」には、ウルトラマラソン(100km)で10時間を切る、という意味で使うこともあります。
サブエガ/サブシュガー/サブリノ
「サブ3・サブ4」の派生語。
「サブエガ」は2時間50分以内に走ること。芸人の「江頭2:50」さんの名前が語源らしいです。
「サブシュガー」は3時間10分以内に走ること。「サブシュガーカット」ということも。「砂糖(310)」が語源らしいです。
「サブリノ」は3時間45分以内に走ること。元HKT48の指原莉乃さんのあだ名「さしこ(345に当て字)」が語源らしいです。
PB
PBは、Personal Bestの略。自己記録のこと。
ほとんどの市民ランナーにとっては、全体順位より過去の自分の記録と比較することが多いかと思います。
「PB更新」とあったら、努力が実った証拠ですね!
ペースメーカー(ペーサー)
大会主催者が用意する、その目標となるペースを刻んで走ってくれるランナーのこと。
ペースメーカーは、ペーサーやペースランナーとも呼ばれます。
エリートランナー大会では、1kmあたり3分くらいのペースメーカーが先頭を走る姿が見られます。
市民大会でも、4時間、5時間などの目標ゴール時間ごとに、ペースメーカー(ペーサー)が走ってくれる大会があります。
たいてい、風船をつけてくれたり目立つTシャツを着ていたりと、ペースメーカー(ペーサー)だとわかりやすくしてくれます。
自分の目標タイムのペースメーカーについていくことで、記録をサポートしてくれるありがたい存在です。
関門
マラソン大会のコース中に設定された、通過制限時間のポイントのこと。
大会によって、制限時間が違うため、関門の数や関門締め切り時間も違います。
大会要項が届いたら、かならず関門時間や場所をチェックしましょう。
特に、ゴール制限時間ギリギリで完走しようとするランナーの場合、切実な問題なので、大会ごとに関門時間・場所のチェックをお忘れなく。
関門や制限時間がない大会もありますので、そういう大会を探すのもおすすめです。
また、関門時間の計測はほとんどの場合、スタートの号砲が鳴ったと同時に始まります。
参加人数の多い大会では、スタートゲート通過まで10分以上かかることもありますので、それも計算に入れておきましょう。
レース中に関門が閉まってしまったらそこでレースは終了、途中棄権(DNF)になります。
収容バスが用意されている場合には、バスでゴールに向かいます。
収容車
関門に間に合わなかったり、体調不良などの理由で途中棄権(DNF)したランナーを載せる車のこと。
バスなどが用意されていることが多いようです。
収容車がないレースもあるようで、その場合は自力で戻る必要があります……。
グロスタイム(gross time)/ネットタイム(net time)
グロスタイムは、スタートの号砲が鳴ってからゴールするまでの時間のこと。
ガンタイム、とも言います。号砲で慣らす鉄砲から来ているそうです。
通常グロスタイムが「公式記録」となります。
ネットタイムは、自分自身がスタートラインを切ってからゴールするまでの時間のこと。
参加人数が多い大会では、スタートゲート付近は大混雑のため、号砲が鳴ってからスタートラインを通過するまでに10分以上かかる大会も珍しくありません。
そのため、グロスタイムではなく、ネットタイム(実際にかかった時間)で自分の記録を測る人も多いです。
ただし、レースの制限時間や関門閉鎖時間は、グロスタイムで測られる事が多いので、ご注意ください。
エイド(エイドステーション)
出場ランナーのエネルギーや水分補給のために、コース上に用意された、食べ物や飲み物の提供の場のこと。給食・給水とも言います。
給水は、普通の水やスポーツドリンクなどが用意される場合が多いです。
給食は、バナナやチョコレート、パン、氷砂糖、レーズンなどが一般的。
大会によっては地元の特産品や名物などを補給してくれることもあり、レースを走るうえでの楽しみの一つでもあります。
大会の中には、補給食を売りにした大会もあります(スイーツマラソン、フルーツマラソンなど)。
フランスにはワインを飲みながら走る「メドックマラソン」などもあります。
また、大会側がオフィシャルに用意したエイド以外に、「私設エイド」と呼ばれる、一般の応援者がコース横で給食や水分などを用意してくれるケースもあります。
エイドで受け取った紙コップや食べ物で出たごみなどは、必ずコース上に設置してあるゴミ箱にしっかり入れましょう。エリート選手のドリンクを投げる姿がかっこよく見えても真似してはいけません。
最近は、ゴミ削減を目指してマイコップ持参で給水をする大会もあります。
ネガティブスプリット(negative split)/ポジティブスプリット(positive split)
「ネガティブスプリット」とは、マラソンのレース前半より、後半のほうがペースが速い走り方のことを言います。
逆に後半より前半のペースのほうが早い走り方を「ポジティブスプリット」といいます。
通常、体力は使うほど消耗するので、「ポジティブスプリット」になりがちです。
そこで、あえて前半はスピードを抑えて体力を温存し、後半(マラソンでは30kmを超えてから)ラップタイムをあげるようにすることで、記録を伸ばす方法が「ネガティブスプリット」です。
情報を手に入れ、マラソン大会出場を目指そう!
マラソン関係のわからない言葉は解消できたでしょうか?
次は、あなた自身がマラソンにチャレンジ!
マラソンは単純に見えて、知識がとても重要なスポーツです。
自己流でやみくもに走るより、知識を手に入れたほうが、より楽しく走れるようになります。
まずおすすめしたいのは「金哲彦のランニング・メソッド」。
走る前の準備、トレーニングで意識すべき体の部位、筋トレや食事メニューなどの基本が網羅的に書いてあります。
写真や図解も多く、初心者でもわかりやすいです。
まずはこの本で「初心者卒業」を目指しましょう。
いよいよフルマラソン出場を決めたら、練習内容も変わってきます。
Qちゃんをはじめとしたオリンピアンを数多く育てた、小出義雄監督の「マラソンは毎日走っても完走できない」は、マラソンの練習に必要なこと、練習メニューの作り方、直前の調整方法など、とても参考になります。
小出監督の人懐こい語り口で、とても読みやすい本です。
初心者にはちょっと大変な、インターバル走やビルドアップ走なども取り入れる練習が書かれています。
「なぜこの練習が必要か」も書かれているので、やる気が出てきます。
最後に、全国のマラソン大会をチェックしている「みんなのマラソンVOICE」が、初心者が走りやすそうな大会をまとめてみました。
参考にしてみてください!